2019年の日本インカレ5000m、10000mの2冠を果たした元学生女王です。
「自分の興味のあることで、人を喜ばせる仕事に就きたい、そして競技で世界も目指したいし、駅伝で優勝もしたいと思ったんです。それを全て実現できる会社だと思い、資生堂に決めました」
トラック、駅伝の両方でハイレベルな結果を残し続け、岩水監督も「どんなレースや展開でもオールマイティに対応できる選手」と信頼を置く逸材です。ただ佐藤自身はまだ自分の強みを作りきれていないと言います。
「強みを聞かれるのが一番困るんですよね(笑)。強いて挙げればリズムに乗ればある程度のペースでも維持できるところかな。トラックではもっとラストで勝負できるようになりたいですし、駅伝ではひとりで押していく力もつけたいと考えています」
今の個人としての目標はパリ五輪5000m出場。入社後、練習での走行距離も増え、地道に走り込む日々を送っています。
所属はプレステージマーケティング部BAUMグループ。マーケティング業務全般のサポートをしています。
「入社して最初に任された仕事は化粧品のサンプルにシールを貼る仕事だったんです。店頭に並ぶものに直接関われていることが本当に嬉しかったですね」
学生時代の友人にオーガニック化粧品の好みや選び方をヒアリングして発表したり、BAUMの販売促進のためのアイデアを考えたり、またその過程でマーケティング基本やプロセスを学んでいます。
「私の提案したことが少しでもチームや会社の参考になったりすれば嬉しいですし、やりがいを感じます。もっとアイデアを出す経験を積んで、さらにそれを実現できるようになりたいです」
入社前、当時監督だった川村GMから伝えられた「化粧品は人に自信を与えられる」の言葉に共感しました。佐藤も化粧品をつけることで緊張感がある場面を乗り越えた経験があります。頑張る人の背中をそっと押してあげられるような資生堂の商品をもっと世の中に広めていきたいと考えているそうです。
資生堂ランニングクラブのスローガン「強く、速く、美しく。」を体現するために。それも自分なりの明快な考えも持っています。
「美しさとは人としての内面の美しさで、それが伴っていてこそ本当に強い選手だと理解しています。そのためには謙虚な姿勢でアドバイスを受け入れ、応援してくれる人たちに恩返しする気持ちを持ち続けること。そして何事も当たり前と考えないことを意識しています」
昨年のクイーンズ駅伝は高島選手の急遽の欠場により、直前に1区へ変更となりました。苦手意識のある区間でしたが、区間7位と仕事を果たし、自信を得ました。
「でも、まだまだもっと走れるようにならないと。高島さん、木村さん、そして(五島)莉乃に並べるだけの力をつければ、区間の組み立てもいろいろできるし、チームの負担も減らすことができるはずです」
現在の所属部署からの応援も実感しており、コロナ禍で中断されている社員とのランニング交流イベント「FUNRUN」も早く復活して欲しいと願っています。
「会社の方には競技の結果などについて話しかけていただけたら嬉しいです」
アスリートとして、資生堂の社員として。日々、謙虚に成長を求め続ける毎日です。